サーバー一覧では設定を選び、サブスクリプショングループでは設定の取得元を管理します。ログはトラブルの手がかりを示し、システムプロキシは一部のアプリの通信をクライアント経由にするかどうかを決めます。v2rayNを起動したものの各エリアの使い方がわからない方に向けて、設定の取り込みから選択、通信の振り分け、動作確認までを順に説明します。問題が起きたときに確認すべき場所もわかります。
まずはメイン画面の5つのエリアを把握
v2rayNは設定を管理する画面で、実際の通信は起動したコアが処理します。画面にサーバー情報が表示されていても、設定が保存されていることを示すだけです。また、設定をアクティブサーバーにしても、ブラウザーがプロキシを使っているとは限りません。この2点を切り分けておくと、各状態を理解しやすくなります。
ここではWindowsデスクトップ版の一般的な日本語画面を例に説明します。デスクトップ版やWPF版、リリースによってメニューの場所や表記が異なる場合があります。ログが画面下部のパネルではなく、独立したメニューから開くこともあります。同じ名前のボタンが見つからない場合は機能を手がかりに確認し、画面を再現するためだけに設定を変更しないでください。
| エリア | 役割 | 意味しないこと |
|---|---|---|
| 上部メニューとツールバー | 設定のインポート、サブスクリプションの更新、設定画面を開く | 更新をクリックしてもプロキシ接続が確立するわけではない |
| サブスクリプショングループ | 取得元ごとにサーバー情報を絞り込み、管理する | グループを切り替えてもアクティブサーバーが切り替わるとは限らない |
| サーバー一覧 | 設定の確認・編集、アクティブサーバーの設定 | 行を選択しても、その設定が有効になるとは限らない |
| ログパネル | コアの起動、接続、エラー情報を確認する | エラーが1件あっても、すべての接続が失敗したとは限らない |
| 画面下部のステータス欄または通知領域のメニュー | システムプロキシやルーティングなどの動作オプションを切り替える | システムプロキシを有効にしても、すべてのアプリがプロキシ経由になるわけではない |
サーバー一覧:選択中とアクティブを区別する
一覧の各行には通常、サーバー設定が1つ表示されます。一般に「ノード」と呼ばれることもあります。備考は識別用、アドレスとポートは接続先を示し、プロトコル欄にはVMessやVLESSなどが表示されます。プロトコルは設定の一部にすぎません。通信方式、TLS、安全性に関するパラメーターもサーバー側の情報と一致させる必要があり、プロトコル名だけを変更しても接続できるとは限りません。
- 行をクリック:通常は設定を選択するだけです。編集、コピー、削除、テストなどの対象を指定できます。複数選択した場合、後続の操作が複数の設定に適用されることがあります。
- アクティブサーバーに設定:対象の行を右クリックし、「アクティブサーバーに設定」または同等の項目を選びます。実行後はアクティブ表示や現在のサーバー情報を確認してください。行の背景色だけで判断しないようにしましょう。
- 設定を確認:各行の編集画面でプロトコル、アドレス、ポート、通信パラメーターを確認します。ダブルクリック時の動作はバージョンや設定によって異なるため、実際に表示された画面で確認してください。
- テスト結果の列を確認:まず、遅延テストと接続テストのどちらを示す列なのか確認します。テスト結果はその方法と実行時の環境を反映するもので、Webサイトの表示速度を直接示すものではありません。
削除する前に、手動で追加した設定かサブスクリプションの設定かを確認しましょう。サブスクリプション由来の設定は、次回更新時に再作成される場合があります。アドレスや備考を直接変更しても、次の更新で上書きされることがあります。長く使う独自設定は、サブスクリプションとは分けて管理してください。
サブスクリプショングループ:取得元を管理して設定を取得
サブスクリプションを使うと、1つのアドレスから複数の設定を取得できます。グループは、クライアント内でその設定群を管理するための入口です。サブスクリプションアドレスの登録と更新は別の操作です。登録では取得元を保存し、更新すると設定のダウンロード、解析、一覧の更新が試みられます。アドレスにアクセス情報が含まれる場合があるため、公開するスクリーンショットや質問文には載せないでください。
-
グループを開く
上部メニューの「サブスクリプション」→「サブスクリプショングループの設定」から管理画面を開きます。デスクトップのレイアウトによっては、グループ欄の「+」ボタンから追加できます。画面を開いたら、備考とアドレスの入力欄があるか確認してください。
-
取得元を登録
グループを追加し、識別しやすい備考を入力します。アドレス欄にサブスクリプションアドレス全体を貼り付けて保存してください。サーバー1台分の共有リンクを、サブスクリプションアドレスとして登録しないでください。
-
更新を実行
「サブスクリプション」メニューに戻り、「すべてのサブスクリプションを更新(プロキシを使用しない)」または同等の直接更新項目を実行します。取得元へのアクセスにプロキシが必要で、すでに利用可能な接続がある場合は、プロキシ経由で更新する項目を選んでください。
-
設定を確認
該当するグループに切り替え、サーバー設定が表示されたか確認し、更新結果のメッセージを読みます。次に、使う設定を右クリックしてアクティブサーバーに設定します。サブスクリプションを更新しただけでは、通信はプロキシ経由になりません。
「プロキシ経由で更新」は、あらゆる問題を解決するスイッチではありません。利用できるアクティブ設定がない状態でプロキシ経由の更新を試しても、失敗することがあります。アドレスが有効か、現在のネットワークから取得元にアクセスできるか、応答内容がログイン画面やエラーページではなく、クライアントが解析できるサブスクリプションかを、それぞれ確認してください。
システムプロキシとルーティング:通信を渡す相手と経路を別々に制御
システムプロキシは、OSにローカルプロキシのアドレスを登録し、その設定に従うアプリから利用できるようにします。ルーティングは、クライアントが接続を受け取った後に、ルールに応じて直接接続、プロキシ経由、または遮断を選びます。この2つは別の機能です。ルールを切り替えても、システムプロキシを無視するアプリが自動的にクライアントへ接続されるわけではありません。
ブラウザーの接続を初めて確認するときは、画面下部の「システムプロキシ」または通知領域の右クリックメニューから「システムプロキシを自動設定」を選びます。以下は通信をプロキシ経由にする方法の比較で、速度の順位ではありません。TUNが必要かどうかは、アプリの要件に応じて判断してください。
システムプロキシを自動設定
おすすめv2rayNが現在のローカルプロキシの接続先をOSの設定に登録します。最初の動作確認に適していますが、ブラウザーがシステム設定を使っているか、拡張機能がプロキシ設定を上書きしていないかも確認してください。
向いている用途:初期設定、システムプロキシに対応するブラウザーやデスクトップアプリ
アプリ内でプロキシを手動設定
対象アプリにローカルアドレスとポートを入力します。HTTPとSOCKSのどちらを使うか正しく選び、ローカルのインバウンドがそのプロトコルに対応していることを確認してください。クライアント側のポートを変更した場合は、アプリ側の設定も合わせて変更します。
向いている用途:独自のプロキシ設定があり、個別に制御したいアプリ
TUNモード
仮想ネットワークインターフェースで通信を受け取ります。権限、ルーティング、DNSの設定が関係します。システムプロキシで接続できない場合に必ず選ぶものではありません。まず通常の接続が使えることを確認し、通信を取り込む必要がある場合は別途切り分けてください。
向いている用途:システムプロキシに従わないアプリの通信を取り込む必要がある場合
ルーティングの選択欄は通常、ステータス欄にあります。「設定」→「ルーティング設定」からルールを確認できる場合もあります。直接接続ルールを含む方式では、一部の通信がリモートサーバーを経由しないのが正常です。「グローバル」もクライアントに届いた通信にのみ適用され、端末上のすべての通信を受け取るという意味ではありません。
設定:ローカルポートとリモートポートを区別する
「設定」→「パラメーター設定」では、ローカルの待ち受け、ログレベル、一部のコアオプションなど、クライアントの動作設定を主に管理します。サーバー設定のアドレス、リモートポート、通信方式、安全性に関するパラメーターは、その設定の編集画面で確認してください。画面によってはコアオプションが独立したタブに分かれています。全体設定と個別のサーバー設定を混同しないようにしましょう。
以下の2つのポート番号は、それぞれの役割を示す例です。初期値としてそのまま設定するものではありません。実際のローカル待ち受けポートはパラメーター設定と起動ログで確認し、リモートポートはサーバー側から提供された設定に従ってください。
- ローカル接続先の例:
127.0.0.1:10808は同じ端末上で待ち受けるアドレスです。アプリで使う前に、クライアントが実際にこのポートで待ち受けていることと、選択したプロキシ方式に対応するインバウンドであることを確認してください。 - リモート接続先の例:サーバー設定にある
443はリモート側のポートです。ローカルポートをこの番号に変更してもリモート接続の問題は解決しません。権限の問題やポートの競合が起きるおそれもあります。 - コアオプション:設定で必要なプロトコルや機能に合わせて選択してください。名前だけを見て切り替えないようにしましょう。画面で保存できても、使用中のコアがその項目に対応しているとは限りません。
- LANからの接続:端末単体で使う場合は、通常、LANからの接続を許可する必要はありません。別の端末から接続する必要がある場合に限り、待ち受けアドレス、ファイアウォール、認証要件を確認してください。ループバックアドレスには、別の端末から直接接続できません。
変更前の値を控え、一度に変更する項目は1つに絞ります。保存後はコアが正常に再読み込みされたかを確認してから、アプリの接続をテストしてください。ポート、コア、ルーティングを同時に変更すると、接続が復旧しても、どの変更が効いたのか判断しにくくなります。
ログパネル:操作と時刻を照らし合わせて読む
ログは、操作と発生時刻を対応づけて確認するために役立ちます。まず実行した操作を把握し、同じ時刻の情報を確認してください。サブスクリプションの更新失敗、コアの起動失敗、リモート接続のタイムアウトは、それぞれ異なる段階の問題です。「エラー」と表示されただけで、すべての設定を再インポートしないでください。
| ログの内容 | まず確認すること | 確認する場所 |
|---|---|---|
address already in use | 待ち受けポートが別のプロセスに使用されている | パラメーター設定のローカルポートと、複数のインスタンスが起動していないか |
connection refused | 接続先で接続が拒否された | ログに記録された接続先のアドレスとポート。まずローカルかリモートかを確認 |
timeout | 処理が制限時間内に完了しなかった | 接続先への到達性、現在のネットワーク、該当サーバーの状態 |
| 設定の解析に失敗した | 生成された設定をコアが受け付けられなかった | 最近変更した項目、使用中のコア、設定との互換性 |
まずログパネルを開き、確認したいWebページに一度だけアクセスしてから、新しく追加されたログを確認します。ログが非表示でも、エラーが発生していないとは限りません。一方、アクセスごとの記録がなくても、通信がなかったとは限りません。ログレベルによっては、そのイベントが記録されないためです。一時的にログレベルを上げる場合は出力量に注意し、確認後は通常の設定に戻してください。
よくある疑問と最後の確認
別の行をクリックしたのに、サーバーが切り替わらないのはなぜ?
クリック操作で変わるのは通常、選択中の項目だけです。対象の設定を右クリックしてアクティブサーバーに設定し、アクティブ表示とステータス欄を確認してください。コアの再読み込みに失敗した場合は、同じ時刻のログにあるエラーを先に解決します。一覧で選択しただけで切り替わったと判断しないでください。
サブスクリプションの更新は成功したのに、設定が一覧に表示されない
まず該当するグループまたは「すべて」に切り替え、一覧の検索条件をクリアします。それでも表示されない場合は、更新メッセージにある解析結果を確認し、アドレスの応答が設定内容であって、Webサイトのログインページではないことを確かめてください。グループを追加できたことと、サーバー設定を取得できたことは別です。
アクティブサーバーに設定したのに、ブラウザーでアクセスできないのはなぜ?
まずシステムプロキシが自動設定になっているか確認し、次にブラウザー独自のプロキシ設定や拡張機能を確認します。その後、ローカルの待ち受けが開始していることと、アクティブ設定で接続できることを確かめてください。テスト結果は手がかりにはなりますが、ブラウザーでの実際のアクセス確認の代わりにはなりません。
閉じるボタンを押してウィンドウが消えたけれど、プログラムは動いている?
タスクバーの通知領域にv2rayNのアイコンが残っているか確認してください。設定によっては、ウィンドウを閉じても非表示になるだけです。終了する場合は通知領域のメニューから終了し、システムプロキシが元に戻っているか確認してください。停止したポートを指すプロキシ設定が残らないようにしましょう。
一連の確認は、「サブスクリプションに設定がある → アクティブサーバーが正しい → コアが正常に起動 → アプリがローカルプロキシを使用 → ルーティングが想定どおり」の順に進めます。一度に確認するのは1項目だけです。Webページにアクセスできない場合も、原因を特定の段階に絞り込めるため、クライアント全体の設定を何度も変更せずに済みます。